翻訳と人称
翻訳などで難しい部分として、人称の使い方が上げられるのではないでしょうか。
人称と言っても、一人称、二人称、三人称とありますが、日本語における一人称などには、「私」や「俺」や「僕」に「自分」とか「吾輩」などと、沢山の種類が存在します。
実生活でも、一人称はTPOによって使い分ける方が多いと思いますし、これを、翻訳家や翻訳会社が翻訳する際は、その人物がどの様な性格なのかを読み取り、適切に使わなければいけません。
強気な性格な人物が、「僕」などと使っていても違和感を覚えますし、知的で立場のある人物が、「俺」と使っていても同様に感じると思います。
そして、二人称なども同様で、日本語では二人称にも、「あなた」や「君」や「おまえ」に「そなた」など、多種多様に存在しますが、一人称と同様に、人物の特徴にあった翻訳をしなければ、話し自体を壊してしまう恐れもあります。
さらには、二人称には、立場を伴った呼び方があります。
父親ならば「父さん」や「パパ」などと呼び、職業柄では「先生」などと呼ぶこともありますので、翻訳をする際に、人物の一人称と二人称も矛盾しない様に気をつけなければいけないでしょう。
三人称の翻訳
小説などを翻訳する際に、三人称の使い方なども大変気をつけなければいけないと言えるかもしれません。
三人称とは、話し手(一人称)でも、聞き手(二人称)でもなく、その他の誰かといったものですので、表現方法も曖昧になってしまいがちです。
一般的には、「彼」や「彼女」に「あれ」とか「それ」などの表現を使われがちですが、人物の特徴を抜き取って表現する場合もあります。
日本の小説などでは、三人称の使い方は顕著で、「あの背の高い人物」ですとか、「病弱な男」の様な表現を使い三人称がどの人物を指しているのかを明確にしようとし、分り易く表現する事が多いのですが。
ただでさえ、英文などでは、三人称が乏しい上に、「He」や「She」を多用されがちなので、翻訳家や翻訳会社などは、読者に分り易く、日本の小説の表現の様に、三人称が誰の事を指しているのかを明確に表現し、翻訳しなければ、読者を置いてきぼりしてしまう結果に繋がってしまうかもしれません。
ですから、翻訳家や翻訳会社などは、人称の扱い方には注意をはらうべきなのかもしれません。